始まりの終わり。重粒子最終日。[2022-05-27]
2022年5月27日(金曜日)
体温をチェックシートに書き込むことから始まる朝。これも今朝で終わりかと思うと感慨深い。
うんこを出しやすくしたりおならを減らす薬もこれで終わり、1週間分の薬を朝昼晩と小分けにしておくためのケースともお別れ。
iPhoneのTODOから昼と夜の分の薬の予定を削除。この機能は便利に使った。
この12日間、本当にコロナに・・・というか発熱にビクビクだった。よかったよ、この朝も無事平熱で。もし治療中に発熱したら照射中断、そのあとがん治療の手段が無くなるからね。
で、最終日もうんこの話から。(笑)
今日は4回目が出そうで出ない感じ。よりによって最終日に出きらないのかと気を揉んだけど、結局出かける20分前に無事4回目。ほとんど水分だったけど、おならと一緒にすっきりして満足。
うん、この3週間、ほんとに順調だった。
ありがとう、トイレの神様。
病院につくと受付のお兄ちゃんから「最初にお渡ししたい物があります」と順番に資料をいただく。
今日が終わればこのお兄ちゃんにも8月まで会うことはない。
ありがとう、受付のお兄ちゃん。
資料の1つめは町の泌尿器科のセンセへのお手紙。
「今度いつ行きますか?」「月曜日です」「TALLY HOさんから渡してください」と封筒を1ついただく。これにホルモン注射の終了や今後の予定が書いてあるはず。
次は「報告書を作成しました」と渡された「診療情報提供書連絡票」という1枚物。
「会計に渡してください」
さっきもらったお手紙を「作成しました」って院内に報告するものかしら?ちなみに報告書の作成者はここ3回程診察いただいていた放射線治療科(重粒子線部門)の先生。
ありがとう、先生。
そしてお待ちかねのスケジュール表。
今後の通院やPSA結果を郵送する年月日が書かれている。
「スケジュール表の日付は先生が『この辺』でつけてるので実際の日付は予約票を見てください」了解。ちなみに次回から早速違ってた。(笑)
最後は今後提出する「問診票」や「PSA採血結果」がどれのことかを説明した「前立腺癌・重粒子線治療後の診察予定について」という1枚物。スケジュール表に「持参する」とか「郵送する」とか書いてある物の説明。日付と名前が書いてある以外は冊子に挟んであったのと同じ物。ちなみに問診票も冊子の最後に挟まってる。
ってことで、家帰ったらスケジュール(仮)を全部iPhoneに入れとこうと思うのだった。
ところで。
スケジュールにかかれている最後の予定は2032年5月。。。
ほんとに10年のお付き合いが始まったんだなぁと実感。2ndオピニオンの時に「いつまでかかるんですか?」「10年後生存率があるわけだから10年だね」「なるほど」なんて話してた記憶がよみがえる。
その時は69だぞ、おれ。元気かしらね。
そもそもiCloudのスケジュール機能がそこまで存在するだろうか。(笑)
ちなみに気になっていた「3年~5年目まで」の範囲は、「3年目になってから、5年目の手前まで」という意味だった。(笑)
さて、時間になったので着替えてナースステーションへ。すると看護師さんが
「日常生活での注意点で何か質問ありますか?」
と。「え、いまここでですか?」「はい」「あるんですけど、あとだと思ってたんでメモはロッカーにあるんですが」「11時20分からでまだ時間があるので取ってきていいですよ。」
おやまー。
治療のあとにしっかりオリエンテーションあるんだと思ってたから・・・なんならロビーの奥のいつもの一画でやるかと思ってたから完全に不意打ちだった。
でもまあメモは用意してあるしなんとかなるだろうと、ロッカーへメモを取りにいく。
しかし、なんだろ、みんな気にならないのかしらね。こんなことを聞く人が今までいなかったのかしら。謎すぎる。。。
でもそんな取ってつけた様な対応だった割には丁寧に教えてもらえたよ。
ありがとうナース。(笑)
さてその内容。
最初は簡単なことから。
「食べ物はもう何を食べてもいいんですね?」「はい、炭酸や麺類もOKです」
予定通りだけどやっぱりうれしい。
「辛いものは食べちゃいけないんですか?」「下痢しやすいと直腸の粘膜に影響がでるので激辛は避けてください」
なるほど下痢からの粘膜攻撃ってことか。
「温泉はだめって書いてあったんですが」「皮膚に温泉の成分が沁みるかもしれないので控えてください」「お風呂は大丈夫ですね」「はい」
熱量ではなく成分なのね、納得。
「問診票は冊子の最後のやつですね?」「はい」「これをコピーして使うってことですか?」「次回診察の時に次の分をお渡しします」
おお、資料だと「まとめて渡してくれる」的な書きっぷりだったけど、そうか排尿日誌も毎回次回分をもらうし、これがここのスタンダードなのか。
会話も暖まってきたので本題へ。
説明文書(患者説明動意文書)の「一般的な有害反応」のあたりを指差しながら、
「次はちょっと詳しいことで、体のことをちゃんと理解しておきたいので、『頻尿』『排尿障害』『血尿』『血便』といったところなんですが・・・」
恐る恐る。(笑)
「尿道炎とか膀胱炎が起きてるってことですか?」「どうしても尿道や直腸にあたってしまうので、放射線性の尿道炎や膀胱炎がおきます」「勢いが弱くなるのは尿道炎ですか」「狭くなって出しにくくなるせいです」「膀胱炎も関係しますか」「膀胱炎ではないです」「それで残尿が増えて頻尿になるということですか」「そうですそうです、でも1か月くらいで治ります」「血尿は膀胱炎ですか」「膀胱と尿道です」
なるほど大体予想通り。思ったより尿道側の問題なのね。
では腸の方も。
「血便は直腸ですね?」「そうです、直腸に硬いお通じがあたって」「では便秘はよくないですね」「硬いお通じは避けてください」
なるほど、うんこはためない方がよさそうね。
次は緊急事態への対応について。
「血尿血便は1~2日様子をみて、と書いてありますが、緊急性のある重篤な症状がありますか?」「おしっこが真っ赤だとか(出したいのに)まったくでないとか、そういったときは泌尿器科へ行ってください」「それは急いで行くってことですね」「はい」
大体理解した。頻尿の仕組みはもぼ想像通り。
重篤な時はがんセンターで受け入れて欲しいなーと思いつつも、紹介元は近所だって前提だろうから、まあ仕方ないか。
そういえば「大腸カメラはいつから可能か」を「聞くことメモ」に書くの忘れてた。まあもともと1年は待つ予定だし、9か月目の診察時にそこまでの状況と合わせて相談すればいいか。
ってことで、口頭でのやりとり&メモからの書き起こしなので部分的に不正確かもしれないけど、矛盾もないし大きな間違いはないと思う。気になるところがすっきりして満足、これでこれからじっくり取り組める。
そして治療&治療終了。
「はい、これで治療はすべて終了です、お疲れさまでした」
主任っぽい技師のお兄ちゃんがいう。
あー終わったぁ!
「ありがとうございました」
ただ、フロアの出口へ向かう際にこのお兄ちゃんに「ありがとうございます、安心してできました」とお伝えするも「お大事になさってください」といったテンプレート対応でちょっと盛り上がらず。(笑)
でも安心してできたのは本当。
会話少なかったし最初は対応に不安もあったけど、途中からなんとなく信頼してた。
ありがとう技師さんず。
そうそう、なぜか今日に限って「ベッドへ上がる時に使う踏み台」にスリッパ履いたまま乗ろうとしてお兄ちゃんに制された。えへへ、最後でちょっとあれこれ考え事としてたか。(笑)
ってことで、受付には新しいお姉ちゃんしかいなかったけど、お礼いって終了。
最後にいつものお兄ちゃんとお姉ちゃんに挨拶したかったな。
ほんと、大変な仕事だけど、患者さんのためによろしくお願いします。
さて。
なんとか感染を避け、予定していた12回の照射が全て終了。
世の中の全てに感謝。
良い反応も悪い反応も判るのはこれからなので、ここからが本当の始まりだけど、とりあえず排尿排便に気を使って食事調整する日々からは解放。帰り道にケーキ屋でババロアケーキをホールで買って、ノンアルコールビールとドクターペッパーでお祝いしながら鰻でも食べるか。
放射線治療に保冷バッグを欠かさない男。(笑)
ちなみにババロアのホール、商品名は「ババロア丸」だった。予後が〇になる予感しかない。
さあ、これで最初の一歩が終わり、ここから10年に及ぶがんとのお付き合いが始まる。
うむ。
おまけ。
家帰ってババロア丸を冷蔵庫に入れてから、本日2度目の出動、先日やった胃カメラの生検の結果を聞きに近所の胃腸科クリニックへ。
結果、胃潰瘍瘢痕なし。
「リンパ球浸潤(リンパ球が寄る状態)が僅かにみられるが、粘膜細胞も再生されている、ほぼ正常。」
「健康ってことですね」
「そうです」
ってことでOK。心配はしてなかったけどこれで安心。
この結果って、健康診断やったトコの健診結果通知票に載せることできないのかな。毎回「胃カメラ飲みなさい」って連絡くるの面倒なんだよな。次回健診予約する時に聞いてみよう。ってことで通知票にメモ貼っておくことにしよう、そうしよう。
